9:30 |
開場 |
10:00〜10:10
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主催者挨拶 坂本雄三 建築研究所理事長 |
10:10〜10:20 |
CIB会長挨拶
Dr. S. Shyam Sunder Senior Advisor for Laboratory
Programs National Institute of Standards and
Technology, USA
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10:20〜10:30 |
CIB事務局長挨拶
Wim Bakens CIB Secretary General |
10:3012:00 |
CIB優先研究テーマIDDS・海外における研究開発動向の紹介
@フィンランド:建設における新しいビジネスモデル−フィンランド2013年BIM調査結果
Ms. Helena Soimakallio MSc
RIL - Finnish Association of Civil Engineers
フィンランドのBIMに関する調査結果「Building SMART Finland」が2013年8月に出版された。この調査結果は、特に2つの点で興味深いといえる。1つ目は、フィンランドが世界的なBIMのリーダーであるという評価を得ている点。2つめは、同じ調査のテンプレートがイギリス、ニュージーランド、カナダでも使用されたので、それによって比較を行うことが出来る点である。
調査結果を見ると、クライアントからの要求やコントラクターからのプレッシャーがBIM使用の強い要因になっているようだ。しかし他方では、多くのユーザーにとってBIMの採用はまだ明確な利益の増加にはつながっていない。おそらくこれは、BIMをビジネスチャンスとしてではなく、主に技術的ソリューションとして捉えているためである。明らかなのは、BIMの採用は要求が強く、継続的なプロセスであることである。実務においては、CADの登場以来の最大の変化であり、新しいツールへの投資だけでなく、コアなビジネスプロセスにおける新しいスキルと変化を求めている。
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Aアラブ首長国連邦:建設におけるイノベーション・インテグレーションのダイナミクス
Dr. Mohammed Dulaimi,
British University in Dubai
GCC(湾岸協力会議)地域、特にUAE(アラブ首長国連邦)における建設産業は、国家建設の上で重要な役割を果たしている。積極的なビジネス環境と建設産業の骨組みの本質がBIMのようなイノベーションの採用を促し、可能にしている。この発表ではUAEを例に挙げ、GCC地域の建設産業の概要を紹介し、作業の統合化、先進技術の採用において建設産業が直面するチャレンジについて説明する。また、BIMがローカル産業にもたらした発展と情熱に光をあてる。
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Bアメリカ:アメリカにおけるIDDSの展開
Dr. S. Shyam Sunder Senior Advisor for Laboratory
Programs National Institute of Standards and
Technology, USA
日本においては、海外のさまざまな異なる条件のもとでも活発な活動をしている建設企業が多く存在している。例えば、日本で通常の契約には現に建設プロジェクトの関係者、関係企業間の調整が含まれているものの、海外の国々においては、それこそがBIMのメリットと考えられる。
従って、日本においては、BIMの推進力は海外ほど強くはないかもしれないが、(アメリカの)多くの建築家、エンジニア、建設業者、下請業者は将来的な建築・建設プロセスの合理化をめざしてBIMの普及に努めている。
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13:00〜16:30 |
日本側の技術開発の事例発表 @「日本の建築生産とBIMについて」
汐川 孝 日本建設業連合会 技術研究部会長
日本の建築生産でのBIMの普及はまだまだ少ない。その理由は、日本は定額定期一括請負の契約であり、その中に工事間の調整も当然のように含まれてしまい、BIMのメリットを建築主が享受しがたく、BIM費用を工事費に上乗せしがたいためであろう。
しかし、建築設計および建築生産の今後の合理化においてはBIMの役割は大きいと考えられており、各社とも粘り強くBIMの普及に取り組んでいる。そのいくつかの事例を次からの講演で紹介する。
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A「クラウドサービスを利用したBIMプラットフォームの構築
−「GlobalBIM」活用によるBIM展開−」
遠藤 賢 鹿島建設 建築管理本部建築技術部 技術管理グループ
日本の建設会社にとっては、事業のフィールドは単に日本の中にとどまらず、グローバルなものとなっている。
このセッションでは、鹿島建設における「BIM 中心の生産モデル」(BIM centric production model)と、世界的な協働体制のために、このシステムをどのように使っているかを紹介する。
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B「3D・BIMによる生産合理化の展開」
山崎 雄介 清水建設 技術研究所
最近の大規模な建設プロジェクトにおける3D / BIM アプリケーションの活用に焦点をあてた建設革新の実現を目指して、将来のコンピュータ・インテグレイティッド・コンストラクション(CIC)の方向性を提案することを、今回の話題とする予定である。
また、 CIB W78 における以前の上記に関連する研究や議論についてもご紹介する予定である。
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C「東京スカイツリー建設におけるBIM利用」
宮川 宏 椛蝸ム組 建築本部 PD センター
東京スカイツリーは高さ634mの自立式電波塔である。塔体は約37,000ピースの丸鋼管で構成されている。この構造体の施工にはBIMの採用が不可欠であった。工場での鉄骨製作、現場での建方計画と計測管理、工程シミュレーション等にBIMを活用し、高い品質を確保した。
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D「日本の住宅メーカーがめざすBIMの進化」
雨宮豊、藤岡一郎 積水ハウス
日本の住宅メーカーのシステムの歴史は、BIMの概念そのものだった。
BIMと出会ったことで、さらに進化したシステムで、未来の戦略を描く。
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E「建築物の技術基準への適合確認におけるBIM技術応用の検討」
武藤正樹 (独)建築研究所 建築生産研究グループ主任研究員
建築物の技術基準への適合確認業務の合理化にBIMや電子申請を導入することの期待が高い。現在、シンガポールを始め幾つかの国では、BIMを絡めた電子申請制度がすでに始まっている。
建築研究所では、2013から2015年度にかけて、建築物の技術基準への適合確認におけるBIM技術応用の検討を行っており、中間的な検討結果を紹介する。
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16:30 |
閉会 |